生徒の活躍 News

2026.11.02

杉並区「広島平和学習派遣事業」に中学3年グローバルコース生が参加しました

本校が位置する東京都杉並区の平和推進事業の一つである「広島平和学習派遣事業」に、本校より中学3年グローバルコースの村上くんが参加しました。次世代を担う中学生が被爆地を訪れ、被爆の実相にふれるとともに、現地の中高校生等との交流を通し、平和の大切さを学び伝えることを目的としています。
本人のレポートを是非お読みください(写真は掲載許可が本校生徒に限られるため加工しています)。

今夏、僕は杉並区の広島平和学習派遣事業に参加しました。この事業は、杉並区内の中学生が被爆地を訪れ、平和とは何かを学ぶものです。今年は主に、広島平和記念公園周辺で活動しました。

平和記念公園のある場所は、戦前は「中島地区」と呼ばれる有名な繁華街でした。戦後、爆心地近くの広大な跡地に建設されたのが、現在の公園です。園内には、原爆の事実を伝える資料館、原爆ドーム、複数の慰霊碑、平和の灯など、平和な未来への願いを込めた象徴が数多くあります。

広島平和記念資料館では、焦げた三輪車、破れた衣服、犠牲になった学生の遺品などを目の当たりにしました。それらは、たくさんの夢を持って暮らしていた人々が生きていた証でした。原爆の恐ろしさは、多くの命だけでなく、人々の日常、夢、未来までも無差別に奪い去ったところです。

平和の灯は、1964年の点火以来、世界から核兵器がなくなるまで燃え続ける、核兵器廃絶運動の象徴です。

八月六日の平和記念式典にも出席しました。広島市長、内閣総理大臣、広島市代表の小学六年生などのスピーチを聞き、多くの国の代表が参列していることも知りました。核兵器廃絶の祈りを広島から世界へ届ける、とても意義のある式典でした。それと同時に、これだけ多くの人が平和を願っているのに争いが続いていることに、平和の難しさを感じました。

これらの経験を通して、僕は、世界を平和にするためには、人が人を傷つけた歴史から学び、それを繰り返さないことが重要だと学びました。悲惨な歴史を深く学び、自分の経験として身に付けるには、大きな労力が必要です。実際、広島での学習を理解し、自分の言葉にするのには苦労しました。被爆者の方々の被害は想像を絶するもので、誤解があってはならないと感じました。だからこそ、自分の意見や感想を考えるときには慎重に言葉を選ぶ必要がありました。例えば、一日の終わりに見学の感想を共有するとき、僕の班の全員が黙り込んでしまったことがあります。その場で思いついた言葉では被害にあった人々の無念や失われてしまった日常は表しきれないと思ったからです。

今回の平和学習を経て、平和とは、争いがない状態ではなく、人々が当たり前の日常を送り、夢を持ち続けられることだと考えるようになりました。この平和を実現するのは容易ではありません。そこで、僕が考える僕の役割は、平和記念公園や資料館が伝えてくれた原爆の記憶を学び、自分のものにして、自分の言葉でより多くの人に伝えることです。これを読んでくださっている方がこの話に興味をもって、何か考えたり、感じたりしてくださったら、それが平和への一歩になると思います。